卒業生インタビュー
介護福祉士
新宿けやき園では高齢者の方、障害のある方をそれぞれ支援しています。私は現在、障害のある方の生活支援を担当しています。トイレ、お風呂や食事のサポート、ご入居されている方には就寝の準備など、生活のさまざまな場面での支援が業務になりますが、そのすべてに共通して大切なことは、利用者様と「人として関わっていく」ことです。「昨日のテレビ、見た?」のような会話で和んでいただくにも、利用者様の興味のあることや性格、表情などを時間をかけて知っていくことが大切です。また長く接するうちに、身体の微細な変化に気がつくようにもなります。一人の利用者様を理解するのに何年もかかる、奥の深い仕事だと実感しています。
「介護福祉士」という仕事を知ったきっかけは小学校低学年の頃、身内が中途障害になり入院、退院後も1年は施設で過ごしたことでした。また、郊外で生まれ育ったせいか、家は親戚や近所に住むおじいちゃん・おばあちゃんの集いの場みたいになっていて、私も自然と「この人たちの役に立てる仕事をしたい」と思うようになっていました。進路を決める際には介護福祉士の資格を取れる短大なども選択肢でしたが、国際医療福祉大学を選んだ理由は、4年制でしっかりと介護を学べることが魅力的だったからです。
医療福祉の総合大学なので、他の専門職が身近でした。たとえば「関連職種連携教育」の授業では、実際の患者様への医療や支援を職種ごとに考えて発表します。そこで聞く他学科の学生の視点が新鮮でした。デイサービスでの利用者様の支援においては看護師や作業療法士と協働する機会も多いので、当時の経験が役立っています。実習も印象深く、同級生を相手に介護の練習をするだけでなく、実際に紙オムツをつけて排泄をしてみるなど、「介護される側」も体験します。その経験から、たとえば「ごめんね、気持ち悪いよね」などの利用者様に寄り添った言葉をかけることができているのだと思います。
利用者様一人ひとりのことを何年もかけて理解していく、奥深い仕事です。この仕事を始めてもうすぐ1年。まだまだ今の自分の力量だけでは及ばない場面もありますが、その分毎日気づかされることがあります。利用者様のいいところを最大限引き出せる介護福祉士が目標です。
※2019年度取材