卒業生インタビュー
保健師
人間ドックや健康診断の受診者様に結果をお伝えし、生活習慣病の予防にどう取り組むかを一緒に考えるのが私の仕事です。「単身赴任している」「仕事のつき合いで酒の席が多い」など、生活習慣を改善するうえでも受診者様一人ひとり事情は違います。健康診断で一人の受診者様とお話をする時間は長くても10分程度ですが、そのなかでも一人ひとりのお話を丁寧に聞き、それぞれの事情に沿った提案ができるよう心がけています。次回、人間ドックや健康診断にいらした際に、前回より数値が改善していたり、アドバイスを実践していただいたというお話を聞いたりした時にはやりがいを感じます。
元々は養護教諭に憧れていたので、学校も養護教諭の免許がとれる大学のなかから選びました。「保健師」という仕事は名前こそ知っていましたが、具体的な仕事のイメージを持ったのは大学で保健師資格を取得するコースを選択してからです。現在の勤務先に勤めてすぐに、新人では初めての試みで、保健師として予防医学センターへの配属を打診されました。仕事の意義を実感できたのは、その年の秋に「特定保健指導」を担当した時のことです。特定保健指導では、健康状態を改善していくために、3ヶ月を基本に受診者様と連絡を重ねます。一人ひとりの受診者様が頑張る姿にじっくり向き合う経験から、私のなかにも保健師としての自覚が芽生えました。
看護学科の学生にとって、少人数のグループになっての病院実習は大きな山場でした。初めて経験する現場では、嬉しいことだけでなく辛いこともあるので、一緒に実習する仲間の存在は支えになりますし、別の場所で実習している仲間とも経験を共有し乗り越えることができました。国際医療福祉大学は担任制をとっているので、勉強だけでなく日常生活での些細なことも相談しやすいのが魅力です。また4年次には卒業研究があります。現在仕事を進めるうえで、たとえば性別や年齢、「毎日体重計に乗る」などの習慣と、健康状態の関係についてまとめる機会がありますが、学生時代に研究の進め方を身につけたことが役立っています。
健康診断や人間ドックで、受診者様が健康的な生活を過ごせるよう日常生活のなかで取り組めるような健康づくりの方法を考えサポートしています。健康のためにできることはたくさんありますが、すべてに取り組むことは難しいです。受診者様に関心を持ってお話を聞き、寄り添い、応えられる保健師が目標です。
※2019年度取材